今日に戻るとは

今日に戻るとは

今日に戻るとは、

過去へ戻ることでは

ありません。

戻れなかった時間を、

生き直すことでも

ありません。

未来を考えないことでも

ありません。

明日のために整えることは、

人が生きるうえで必要です。

けれど、

未来のために、

今日をすべて差し出すと、

人は生きる場所を

失っていきます。

人は知らないうちに、

条件の中で

今日を失います。

評価されること。

役割を果たすこと。

正しくあること。

満たされること。

安心を得ること。

それらは、

悪いものではありません。

けれど、それらが

人の価値になったとき、

今日は静かに後ろへ回されます。

今日に戻るとは、

条件、役割、評価、不安、

正しさの中で、

自分の今日が静かに

削られていることに

気づくことです。

そして、もう一度、

今日という一日を、

自分のものとして

受け取ることです。

問題が消えるとは

限りません。

相手が変わるとも

限りません。

それでも、

問題に今日を奪われ続ける

ところから、

少し離れることはできます。

今日に戻るとは、

自分の人生を

条件に明け渡さず、

今日という一日を、

自分のものとして

残すことです。